1/29【エッセイ】旅とは多様性のフィールドワーク

質問の苦手な同僚について

「質問するのが苦手です」



アセスメントをしていると結構な確率でそう言われます

何故かと言えば、質問して怒られることを繰り返し、恐怖心が定着したからと言うパターンが多いです。わかりやすく言えば、質問するのがトラウマになったということでしょうか。

聞き取っていると、すごく気の毒で、「質問しろ」と言っておきながら、質問したら「質問するな」と怒るとか、そういうダブルスタンダードな上司がついた方は多いですね。それは、上司が悪いと思います。

では、質問が苦手な発達障害(傾向のある方含む)の方の場合、具体的に例を挙げて考えてみますね。


ADHD傾向のある人だったら、質問がまとめられないまま、衝動的に質問して、相手に内容がわからないから怒られる

ASD傾向のある人だと、主語を省略した文章や、自分も知っていることが、相手も知っている前提の質問をしたりして「言っていることがわからない」と言われる

こういうことを繰り返し、叱られることによって、条件付けが起こり、質問そのものに恐怖心を感じるようになる。そして、本来のパフォーマンスが出せなくなる。結果として、質問が苦手と言う特性が定着していく。

じゃあどうすればいいか?

結論から言うと、まず、

「質問はありますか」と聞く。

これを繰り返すことで質問への恐怖心が和らげることから始めます。

なぜこれが効果的なのか。それはそもそも

「質問してはいけない」「質問したら怒られる」と思ってる人に「質問しても良い」と言う前提の声かけをしているからです。


これを繰り返せば、質問行為に対する恐怖心がだんだん和らいでいくのは、想像がつくと思います。シンプルに条件付けの上書きなんです。

なので、管理職や教育係をやっている方が、

質問の上手くない部下などがいらっしゃっる時は、「なにか質問はありますか?」と声をかけてあげてください。

そうすることで少しずつ質問への恐怖心は和らいでいくでしょう。それは信頼関係を築くことなので、怒っちゃダメですよ。

もちろんそれだけで充分ではなく、質問上手になるための上手な案内は必要だと思います。

質問行為への抵抗がかなり和らいだら、次に、その人が、どう言う理由で質問がうまくないのか、根気良く聞き取ってください。

もしその方が、

ADHD傾向のある方なら、聞き取ることはとても有効だと思います。

話しながら考えて質問している、話しながら話そうと思ってたことを忘れている、質問がまとまってないけど、わからないなら質問しろと言われたから、準備せずに質問している…etc…

一方で、ASD傾向のある方の場合、あやふやな聞き取り方をすると、答えられなくなって、黙り込んでしまうことがあるかもしれません。

沈黙の多い方の場合は、「はい」か、「いいえ」で答えられる“クローズドクエスチョン”で問いかけてみてください。

それでも、困られている場合は、「わからない」と言う回答だと心の中で置き換えてみるといいかもしれません。おそらく、その方は言語化が苦手で、「わからないことがわからない」ので、言葉にできない可能性があります。そう言う方は、ある程度こちらから、上手いクローズドクエスチョンができるようになる努力が必要かもしれません。つまり、

【部下に指導してもらっている】と言うことになりますね。

どんな山も、切り崩せない山はないと思います。粘り強く質問が苦手な同僚や部下に寄り添い、信頼関係を築く。どうしても質問が苦手な場合は、その部署があってないと判断して、より働きやすい環境を提供するのも、共に働く仲間のお仕事かもしれません。

「なんでこっちばっかりがんばらなきゃいけないんだ」

と憤る方もいらっしゃるかもしれません。そうですか?

本当に、その同僚や部下は、頑張っていませんか?

苦しんでいませんか?

まずは、

「何か質問はありませんか」


ぜひ、

笑顔で聴く

ことから、はじめてみてください。

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この記事を書いた人

みくりやてつきのアバター みくりやてつき 所長(仮)

在住国:日本 現在地:愛知県 主に発達障がいの方を対象とした、IT特化の、就労移行支援事業所、サービス管理責任者。 精神保健福祉士 TOEIC840 日本語教師 作家

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